Nurse Betty
ベティ・サイズモア(2000/米)
監督 ニール・ラビュート
キャスト レニー・ゼルウィガー
モーガン・フリーマン
クリス・ロック
グレッグ・ギニア

昼メロにどっぷりはまり、登場人物の青年医師に夢中の主婦ベティ。気立てがよく職場の仲間からも愛される彼女だが、亭主は女にだらしのないダメ男。それでも彼女は昼メロに陶酔し、幸せを感じる毎日だった。そんなある日ベティは、亭主が2人組の男に殺される所を目撃してしまう。その瞬間、精神的なショックからドラマの世界と現実を混同してしまい、憧れの医師と結ばれる事を願って突然旅に出るベティ。そんな彼女の後を、亭主殺しの2人組が追っていた…。

「ブリジット・ジョーンズの日記」「シカゴ」でアカデミー賞主演女優賞にノミネートされたレニー・ゼルウィガー主演のブラックコメディ。
冒頭の亭主の殺人シーンはあまりに残酷で、こんなの目撃したらたしかに精神的におかしくなるよなぁ、と納得してしまった。その残酷さゆえ、これは「サスペンス?ホラー?」と思ってしまった程。
この事件をきっかけに、自分を昼メロの中の架空の人物の元婚約者だと思い込み、演じている俳優に接触するベティ。あまりの思い込みの激しさに、見ているこっちが恥ずかしくなる。こういう役柄を自然に演じられるのは、きっとレニー・ゼルウィガー以外にはいない。
憧れの俳優を追い掛ける彼女、彼女を追い掛ける殺し屋、同時進行で進む2つのストーリーで、最後まで飽きさせない。最後の2つの結末にはちょっとした驚きもあった。ストーリーは奇抜ながら、夢を追い掛けるベティを思わず応援したくなるような映画だった。

おすすめ度/★★★☆☆