Crouching Tiger, Hidden Dragon
グリーン・デスティニー
(2000/米=中国)
監督 アン・リー
キャスト チョウ・ユンファ
ミシェール・ヨー
チャン・ツィイー

19世紀の中国。剣の達人ムーバイ(チョウ・ユンファ)、彼を慕う女弟子ユー・シュ−リン(ミシェル・ヨ−)、ムーバイの仇敵に極秘に剣術を仕込まれた貴族の長官の娘イェン(チャン・ツィイー)。伝説の剣「グリーンデスティニー」を軸に、それぞれが様々な思いを抱えながらぶつかりあう剣術アクションムービー。

まず、剣術のシーンはすごい。特にミシェール・ヨー が伝説の剣「グリーンデスティニー」を取り戻そうとチャン・ツィイーと戦うシーンは、美しく、強く、張り詰めた緊迫感で思わず息を飲む素晴らしい出来である。
アクションにおいては、チャン・ツィイーよりミシェール・ヨーの方が当然多くの経験を重ねている分、剣術シーンでも余裕があり美しく、安心して見ていられる。チャン・ツィイーも「初恋の来た道」のひたむきな少女役から一転して、定められた人生に反発し、剣士になりたいと願いながら剣を振り回す無謀な娘役を完璧に演じている。
ストーリーは、ジャッキー・チェンの昔の映画によくある「仇討ち」ものをベースにした、剣の達人ムーバイ(チョウ・ユンファ)と女弟子ユー・シュ−リン、長官の娘イェン(チャン・ツィイー)と蛮族ローの悲恋の物語。ありがちなストーリーだが、剣術アクションを引き立たせるにはこのくらい単純なストーリーの方がいいかも。また、アクションと並び衣装も見どころ。嫁入りするイェン(チャン・ツィイー)の衣装は豪華絢爛で見事だった。
全体的には娯楽作として十分楽しめる映画だが、ただ1つ、中国のアクション映画によくある不自然なワイヤーアクションがどうしても受け入れられなかった。不自然に飛び上がって空で足を空回りさせているシーンは、コメディ映画を見ているようでどうしても笑ってしまう(^_^;)しなる竹のてっぺんに立つチョウ・ユンファを見た時は、「一体何者?」と突っ込みを入れたくなってしまったので、その点で星一つマイナスとなった。

おすすめ度/★★★★☆