A Walk in the Clouds/雲の中で散歩
(1995/米)
監督 ジアルフォンソ・アラウ
キャスト キアヌ・リーブス
アイタナ・サンチェス・ギヨン
アンソニー・クイン
ジャンカルロ・ジャンニーニ

第二次世界大戦直後のサンフランシスコ。キアヌ演じる主人公のポールは戦地から4年ぶりに戻るが、久しぶりに会った妻は「貧乏はいや」と帰って来たばかりのポールをチョコレートのセールスに行かせる。ポールは仕事でサクラメントに向かう汽車の中で、 ヴィクトリアと言う気品漂う女性と出会うのだが、彼女は私生児をみごもって家に戻るに戻れず悩んでいた。ポールはそんな彼女に1日だけ夫のフリをすると約束し、彼女の実家に同行するはめになるのだが…。

今や大スターとなったキアヌ・リーブス。「スピード」で大ブレイクした翌年、今から8年前の作品。「マトリックス」での引き締まったボディを見た後だと、どうも太り気味にみえてしまって戦争で心身共に傷付いて帰って来たようには見えない(^_^;)
先が読める単純なラブストーリーだけど、映画全体の雰囲気は良く、ヴィクトリアの実家の葡萄農園の美しい景色や、収穫祭の賑やかで楽し気なシーンでは、ほのぼのとした田舎の雰囲気が伝わって来て癒される。相変わらず感情表現が乏しいキアヌだけど、今回は孤児院育ちで暖かい家庭に憧れる青年役が結構はまっていた。妻帯者のポールが次第にヴィクトリアに惹かれて行き、ヴィクトリアも彼を引き止めたいがお互いにどうする事もできない、というシーンが続いた後の最後のおちが安易だし、アメリカ的ハッピーエンドにももうひとひねり欲しかった感じ。ただし、さほど退屈な映画でもなく、葡萄農園のほのぼのとした雰囲気を味わうだけでも見て損はない映画だと思った。

おすすめ度/★★★☆☆